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お祭り型人事
- 2008/05/30(Fri) -
 私が以前勤めていました住友ビジネスコンサルテイング(現在はコンサルタント部門は日本総合研究所と合併しています。会員事業、セミナー事業などはSMBCコンサルティングとなっています。)でご一緒した、山本信夫氏と額田広一氏が共著で「こんな人事アカン!」(同友館)という本を出版されました。

 この本の中では、「社員が活き活きとしている会社には、お祭りに共通する特徴がある」というひとつの考え方をバックボーンに、
 ・経営者としてのあり方
 ・管理者としてのあり方
 ・人事制度のあり方
 ・仕組みとしてのマネジメントのあり方
などが、非常に多くのエピソードとともに実にわかりやすく語られています。

 成果主義が語られて久しいですが、人の心に火をつけるということは、そんな賃金制度をちょっといじることで実現できるような短絡的なことじゃあない、ということがよくわかります。

 私自身一番嬉しかったのは、私が常々管理会計制度設計において主張していることとの共通点を見いだした点です。

 私は管理会計の目的は、「事業の管理」と「人の管理」とがあり、この2つをごっちゃにして制度設計すると確実に人のやる気をそぐということをいつも言っています。

 そして、「人の管理」を目的として管理会計制度を設計するときの留意点が、「科学性ではなく納得性」であると言ってきました。

 例えば、内部振替制度や本社費配賦制度を完全に科学的に行うことなど、そもそも不可能なのです。

 大切なことは科学性ではなく、適用される側の人間が納得できるかどうかにかかっています。
 
 その為には、自己決定など色々な仕掛けが必要です。(詳しく知りたい人はこちら)

 実は、この「こんな人事アカン!」の中で、山本先生は、人事考課制度を例に上げて、
・人事考課を感情ある人間が完全に客観的に行うことなどそもそもできない
・大事なことは「客観性」ではなく、「納得性」である
と提言しておられます。

 人事考課に納得性を持たせるためのポイントは・・・、これはここでは種明かししません。

 是非この本で素晴らしい気づきを経験して下さい。

 それから、額田先生が書いておられる第Ⅵ章には、わずか50ページあまりの中に、ご自身の商社勤めのご経験、多数のクライアントでの失敗談と成功談を元にした取り組み事例が具体的に惜しげもなく示されています。

 非常に濃い内容の50ページです。

 コンサルタントの価値を感じさせる1冊です。


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他人の経験と智恵に学べる書物というものを
生み出した人類の英知に感謝

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ブランドに対する信頼
- 2008/05/29(Thu) -
 昨日船場吉兆が廃業を発表しました。

 曰く「食品の安全に対する信頼を裏切ったことを深くおわび申し上げます」

 私は非常に違和感をおぼえました。

 結局最後までわからなかったのかと。

 もちろん食の安全は基本的な事柄として大事ですが、皆が驚き怒りそして失望したのは、自らのブランド価値の意味を理解しようとしないふるまいではなかったかと思います。

 予約をキャンセルした人たちは、安全性に脅威を感じたのではないと思います。価格に見合った価値が提供されていないことを知った故にキャンセルしたのです。

 顧客は、3分の1に激減したようです。

 でも3分の1もの人たちはまだ利用し続けたといことには重要な意味があります。

 この苦境を跳ね返して立ち直るのを期待した人たちでしょう。 

 何と強力なブランドでしょう。

 このような経営陣に価値あるブランドを今後任せずに済むということがせめてもの救いかもしれません。


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顧客が求める価値
間違いたくないものです

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商品価値ということ
- 2008/05/29(Thu) -
 光岡自動車のビュートを購入したということは、以前の記事でご報告しました。

 今日光岡の営業マンと話をしていました。

 彼としては、大手自動車メーカーのように自社で全て開発した自動車を売りたいとの思いはやはりあるようでした。

 自動車メーカーに努める自動車好き(彼は自分で自動車整備も結構できるそうでした)としては当然の思いでしょう。

 光岡自動車で自社開発製品は、ゼロワンオロチだけで、他の車-代表例はビュート、ヌエラなど-は日産自動車などの既存車のシャーシをベースに車体を作り替えた改造車です。

 全て自社で開発するとなると莫大な開発費が必要になります。

 同じ今日、テレビニュースを見ていて、日産自動車が電気自動車開発を本格化するにあたり、キーとなるのが”電池”であるということを知りました。

 曰く、日産は”電池会社”であると。

 光岡と日産、同じ自動車メーカーでも提供する商品価値はまるで異なります。

 日産は、電池を中心とした技術によって、次世代の乗用車を生み出そうとしています。つまり、物性的な機能において価値を追求しようとしています。

 一方の光岡は、以前の記事でも述べましたが、デザインや希少性といった価値を提供しています。

 商品というものの構成要素には、
 ・物性的特性(メカニズム等)
 ・サービス的特性(デザイン、スタイル、カラー)
 ・象徴的特性(買い手にとっての意味づけ)
があると言われます。

 日産はひとつ目、光岡は二つ目と三つ目ということでしょうか。

 光岡が、日産などと同じ土俵に乗ってはいけません。

 自らの価値を再度見直し、軸がぶれない経営をしてくれることを望んでいます。


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自分の得意技、
忘れないようにしたいものです

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使う指標で未来は変わる
- 2008/05/27(Tue) -
 環境の分野で有名な方で、枝廣淳子さんという方がいらっしゃいます。

 ご存知の方も多いでしょう。

 この方、1999年11月からほぼ2日に1日のメースで長文のメルマガを発行し続けておられ、私も愛読しています。

→バックナンバー

 地球環境問題を中心に持続可能な発展についての情報発信を積極的にしておられます。

 最新号では、GDPに替わる指標について、世界で検討が行われているとの記事が発信されていました。

 このことは、随分以前から議論としてはありました。

 災害、火事や交通事故によってGDPは増加するわけで、GDPは必ずしも人類の幸福を端的に表しているわけではないと。

 企業経営においても、売上高や利益、キャッシュフローといった財務指標一本やりでは、本来求められるステークホールダー(利害関係者)の幸福を実現できません。
 
 このようなステークホールダーの幸福の視点からの経営指標を考えていきたいと思いました。


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何を大切な価値と考えるか、
国家も企業もそれが原点です

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目標をどう考えるか~温室効果ガス削減目標に思う
- 2008/05/24(Sat) -
 G8環境相会合において、日本が温室効果ガス削減について、産業・部門別に温室効果ガス削減可能量を算出し、これを積み上げて国別総量目標を設定するというセクター別アプローチを提案しています。

 「可能量を積み上げる」、企業経営に係わるものとしては、この言葉にはかなりひっかかります。

 予算編成などにおいて、可能な数字の積み上げを、私は「成り行き」と読んでいます。

 過去と同程度の努力を前提とした延長線上にある未来という意味です。

 このような予想は課題の大きさを認識するために行うという位置づけなら大いに意味があります。

 ただ、その前提として、「やりたい目標」がなければなりません。

 もちろんこの積み上げの中にも努力目標は含まれているのでしょうが、「できる範囲で積み上げる」という姿勢である限り、ブレークスルーは望めません。

 やはり、まず「やりたい目標」(企業の場合は、将来の投資、経営安定のための資金、借入返済原資、あるいは企業価値向上などから算定)があって、現状で考え得る可能な数字とのギャップを明らかにして、そのギャップを埋める対策を考える、そんなプロセスでなければ望む未来はやってきません。

関連記事
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080524-00000070-jij-pol


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できる範囲でやる、という思考では望む未来はやってきません。

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人生って
- 2008/05/23(Fri) -
 今日ある大学4年生の学生さんとお話する機会がありました。

 心から希望していた企業の内々定をもらった、でも大学院に進学することも諦められないとのことでした。

 うん、それってとっても素敵な悩みだね、と思いました。

 どんな決断をするよりも、どんなふうに悩むかが大事だと思いました。

 正解なんてない、というより、いずれも正解ではないかと思います。

 その企業の内々定を断って、しかも大学院に落ちたら・・・

 それでもいいじゃないかって思います。

 そんなふうに悩むなんてこと、めったにはできないよ、って思いました。

 まっすぐな人生なんてないし、そんな人生を送った人には、幅も深みもない気がします。

 何がよくって何が悪いなどというのは、単なる価値観の問題、人間の勝手な判断です。

 いずれの決断をしても、絶対その先にはよい経験が待っています。

 こんなことを考える機会をくれたその学生さんに、ありがとう、感謝です。

 いろんな経験をつむことに、無駄なんてことは絶対ない、そんな風に感じた今日でした。
 

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偏った価値観を持たないほうが良いと思います。



 
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株主行動は株価を上昇させない?!
- 2008/05/20(Tue) -
 ハーバード・ビジネス・レビューの6月号に「物言う株主のジレンマ」という記事がありました。

 曰く、
「物言う株主の意向を受けて戦略を変更した企業は、どこかの企業に買収されない限り、市場水準を上回る株価の伸びを示すことはない。」

 著者のハーバード・ビジネススクールの助教授Robin Greenwoodとモルガン・スタンレーのアナリストMichael Schorが1994年から2006年の間における、物言う株主が絡んだアメリカ企業の事例全てのデータを分析した結果、
 
「株主行動主義によって株価が上昇したのは、標的とされた企業が売却された場合だけである。」ということが発見できたということです。

 そして、
「物言う株主もしょせん投資家であり、経営者ではない。得意技は市場から過小評価されている銘柄を見つけることであり、正しい問題解決策を指南することではない。」
と結論づけています。

 スティール・パートナーズやTCIによる日本企業の買収が話題になるたびに、多くの人がなんとなく持っていた感覚に近いのではないでしょうか。

 短期志向を持つことが多い投資家が中長期的な戦略的視点からの経営改革を提言するなどという意思を持つことは少ないでしょうし、この記事が示しているように、そもそも経営能力ある投資家も少ないでしょう。

 ファイナンス技術だけで経営が良くなるなどいうことは金輪際あり得ません。


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日本は決して外資規制が厳しい方ではなさそう→http://herbist.blog115.fc2.com/blog-entry-186.htmlですし、今日の記事を見ても、日本のマーケットが特殊との説はどうも怪しそうです

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光岡自動車という会社 その4
- 2008/05/19(Mon) -
 光岡自動車の強みについての仮説として「デザイン性」と「職人技」、そして「希少性をベースとしたブランド力」とをかかげました。

 最後の「希少性」については、少し疑問があります。

 実は、私も光岡の車に以前から興味を持っていました。

 でも、「なかなか手に入らないんだろうな」と漠然と考えていました。

 実際に、購入を考えてネットで調べてみると、少なくともビュートについては、待ちなしに購入できることがわかりました。

 中古も結構豊富に出回っています。

 価格も決して高くはありません。

 排気量などを勘案すると、少しは割高ではありますが、それも驚くほどのものではありません。

 こんな調子で大量に販売すると希少性がなくなります。

 町でしょっちゅうビュートを見かけるようになったら、果たして今のブランド価値が維持できるのでしょうか?

 「やるなら、ブランドを分けるべきでは」などと勝手に考えました。 


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「なるほどな」と思った方も、そうでない方も、
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小粒でもピリッと辛い企業、魅力を感じます

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SRPセミナーを受講しました
- 2008/05/18(Sun) -
 このブログでも何度か触れています、志賀一雅先生SRPセミナーを昨日・今日の2日間受講しました。

 志賀一雅先生は、ダイハツの陸上部、東芝のバレーボール部などのスポーツ系を始め、日本航空、日本オリベッティー、セイコー、清水建設といった企業、あるいは長野県の松商学園、日本航空高校、東京女子学院などの学校でメンタルトレーニングのご指導をされ、大きな実績をあげてこられた先生です。

 2日間のセミナーでは、まず次のような科学の基本的なことを学びました。

(1)気持ちのあり方と、脳内ホルモン、そしてその身体に与える影響
 例えば、将来に対して希望・期待を持った時、好奇心や興味を持った時、そして過去に対して満足と感謝の心を持った時の分泌ホルモン(チロトロピン、コルチコトロピン、ドーパミン)と健康に与える良い効果。

 逆に、不安や不満を持った時に分泌されるホルモン(アドレナリン、ノルアドレナリン)が身体にどう作用するのかということ、つまりこれらが分泌される緊急時には、骨格筋以外の機能が制約され、内臓や免疫系の機能に悪影響があるということ・・・

 まずは、健康維持の側面からのの使い方を学びました。

(2)のフィードバック制御という機能とメンタルトレーニング

 には、プログラムされたあるべき姿と現実とのギャップを認識し、そのギャップをゼロにしようとする働きがあるということ。

 例えば、血液中の血糖値が下がり、あるべき血糖値との間にギャップが生まれると、そのギャップを埋めるべく、意識の上に空腹感をもたらす、そして摂食によって血糖値が高まりギャップが小さくなるとドーパミンが分泌されて、気持ち良くなるなどということ、

 このメカニズムを利用して、上手にをコントロールできるという基本的な理論を学びました。

 (2)のフィードバック制御の機能を利用して、目標(健康増進、その他あらゆる願望)を達成するためには、その目標を脳にあるべき姿としてインプットする必要があります。

 志賀先生は、その為の非常に具体的なノウハウを30年に渡る脳波研究の成果として確立をしておられます。

 志賀先生は工学博士、つまり科学者です。科学性のないお話はなさいません。
 ご自身の実験の積み重ねや世界中の科学者の研究成果を土台とした科学的な事実をベースとしてお話しになりますので、左脳型の私にもとってもわかりやすいお話でした。

 脳の話というと、最近はやりですが、多くは記憶力やひらめきといった分野が中心です。

 志賀先生のノウハウは、それ以前に、まずは健康の維持増進に脳をどう使うかというとことに焦点があります。(私も昨年大病を患った折、志賀先生に直接教えを請い、ドクターを驚かせる成果をあげた経験があります)

 そして様々な願望実現のためのノウハウとしてのメンタルトレーニングの方法を極めて具体的かつ実践的に伝授していただけます。

 これ以上具体的なことはこのブログでは触れせん。不正確なことをお伝えするのは、志賀先生の科学的姿勢を大切になさるという点に反するかもしれませんから。

 私は、志賀一雅先生の長年のファンですから、このブログでも何度か先生のことに触れていますが、先生との間で利害関係があるわけではありませんので、ご安心下さい。
(先生が関与しておられるある会社と弊社との間に契約関係はありますが・・・)

 ご興味のある方は、是非直接お問い合わせになれば良いと思います。 

→日本脳力開発研究所
→志賀一雅先生


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今日のテーマは必ず役にたったはずです。
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今回も志賀先生の科学者としての姿勢に感動しました


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光岡自動車という会社 その3
- 2008/05/17(Sat) -
 昨日の続きです。

 「1990年発売のラ・セードが限定500台で、たった3日間で完売したこと。そして、このラ・セードのシャーシ(車体を除く全て)に使われていたのが、日産のシルビアだったという事実」

 つまり、メジャーなメーカーは、弱小の光岡という会社のブランドとデザインの力に頼って、販売を伸ばしたことになります。

 小が大にOEM供給するのではなく、大手が弱小企業にOEM供給したに等しいことです。

 このことを可能にしたのが、「和製英国調」と称される光岡の高いデザイン性、職人の技、そして希少性をベースとしたブランド力ではなかったかと思います。

 デザインについては、光岡のHPにあるように「出来上がった形は、デザインを優先するので大量生産には不向きな形になります」とあるように、「大手の資本の論理に照らし合わせると割に合わない」というところがニッチに生存領域を与えているように思えます。

 「職人の技」については、職人をモチベートする仕掛けがあるのだろうと思います。(この点は、今のところ不明です)
 よくあるのは、マイスター制度などのように、金銭以外のインセンティブを与えるという方法です。
 
 高度な技術を持つ職人に、札束で働かせるようなことをするのは逆効果です。

 最後の希少性、この点については、ちょっと疑問点があります。

 その点は、次のテーマです。


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オンリーワン企業、目指したいですね


 

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光岡自動車という会社 その2
- 2008/05/16(Fri) -
 昨日、光岡自動車のビュートを購入したご報告をしました。

 この光岡自動車のことについて暫く書いてみたいと思います。

 まず、事業の概要から、

 社員数: 595名
 年間売上高: 339億円
 (いずれも2007年9月期の数字)
 つまり、社員1人当たり売上高は、約57百万円になります。

 事業構成は、
 開発車事業 7%
 正規輸入車ディーラー事業 54%
 ブブ中古車事業(外車中古車販売) 39%

 つまり、ビュートをはじめとしたオリジナルブランド車関係はわずかの7%です。

 開発車事業の利益貢献度は不明ですが、単純な開発車メーカーではなく、他社ブランド品(特に外車)の販売に大きなウェイトがあることがわかります。

 自動車販売をメインにしている会社としては、ヤナセが真っ先に思い浮かびます。

 ヤナセの同期の社員数と年間売上高(いずれも連結ベース)は、

 社員数: 5,541名
 年間売上高: 3,820億円
 つまり、社員1人当たり売上高は、約69百万円になります。

 光岡は、メーカーでもありますから、付加価値率が異なります。ですから、単純に1人当たり売上高を比較することはできないでしょうが、20%ほどの差をつけられています。

 ちなみに、中小企業の財務指標(中小企業庁編、平成18年発行)によりますと、自動車自転車小売業の1人当たり売上高は45百万円になっています。(ちょっと古い中小企業の経営指標平成16年発行によると自動車中古自動車販売業の平均も約43百万円程度です)

 光岡は、これとヤナセの間に入ります。
 株式未公開ですから、これ以上細かい数字は残念ながらわかりません。

 製造業の売上と販売業の売上とではその質が全く異なります。

 製造業の方が通常は付加価値率は高くなりますから、1人当たり売上高は販売業のそれよりも劣って当然です。

 その意味で、光岡の業績は数値的にもまずまずというところでしょうか?

 さて、このような光岡のオリジナル・ブランド車について、少し考えてみたいと思います。

 まず、昨日光岡自動車の営業担当者からお聞きした話から、

 1990年にラ・セードが限定500台で発売されました。
 この500台は、たった3日間で完売したそうです。

 実は、このラ・セードのシャーシ(車体を除く全て)に使われていたのが、日産のシルビアだったのです。

 日産にしてみれば、たった3日間でシルビアが500台売れたことになります。

 このことが意味するところを、今後考えてみたいと思います。


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オンリーワン企業、目指したいですね

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光岡自動車という会社 その1
- 2008/05/15(Thu) -
 今日、新しい自動車を購入しました。

 現在は、トヨタの初代プリウスに乗っています。

 丁度10年乗ったことになります。
 初代といことで、買った当初から電気系統を中心に問題があったのですが、そろそろ乗り換え時ということで、個性的な車を探していましたが、結局、光岡自動車のビュートを購入しました。

購入したビュート
   ↓↓↓



 光岡自動車という会社はなかなか興味深い会社です。

 本田技研に続いて国内10番目の自動車メーカーとになった会社ですが、ビュート以外にもレトロ調を基調に数種類の車を販売しています。

 最近では、大蛇(オロチ)というスーパーカーが注目を集めました。

 この会社、車体のデザインはしますが、シャーシ(自動車における車体以外の全て)は原則として国内大手自動車メーカーに頼っています。
 わかりやすく言うと、例えば日産のサニーやマーチなどのシャーシに光岡の車体を乗せて作っています。

 よくあるパターンは、技術力はあるがブランド力のない中小企業の製品を大手にOEM供給し、大手ブランドで販売するというパターンです。

 光岡はこの逆です。

 大手のシャーシに光岡のデザインとブランドをつけて(それが付加価値)販売するという方法です。

 光岡の戦略についていくつかのことに気づきました。
 
 その点は、また明日。


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ちょっと引っ張ってしまい恐縮です。
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エマルジョン燃料って?
- 2008/05/13(Tue) -
 今日新聞にエマルジョン燃料に関する結構大きな広告が掲載されていました。

 環境ベンチャーと思われる会社のものでした。
 (この広告中には”水も燃える”という文言があり、私の文系の頭でははたして”水が燃えるものなのか”その意味するところが十分理解できないため、あえて広告主名などは伏せておきます)

 エマルジョン燃料って?

 調べてみました。

 環境goo
 Wikipedia
 エマルジョン燃料協会

 燃焼効率はよくなるわ、NOXやPM(粒状性物質)の排出も激減するわ、本当なら素晴らしいように思えます。

 日本を代表する企業も取り組んでいるようです。
 日本郵船
 日本郵船の関係会社、㈱MITI

 とっても興味深いですね。


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中途半端なねたにおつき合い下さりありがとうございます。
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オステオパシー
- 2008/05/11(Sun) -
 最近ちょくちょくお世話になっている整骨院で、オステオパシーということを聞きました。

 簡単な療法もほどこしてもらいました。

 嬉しいことに、リンパ液の流れを円滑にし、免疫力を高める効果もあるとのことでした。

 Wikipediaによると、このオステオパシーは、「1. 身体全体をひとつのユニットとして考える、2. 身体の機能と構造は一体のものであると考える、3. 自然治癒力を鼓舞することを主眼とするなど、独特の医学体系を持つ」そうで、何か漢方を彷彿とさせる感じがあります。

 アメリカでは、オステオパシー医はDoctor of Osteopathy(D.O.)の学位・称号を有し、西洋医学医師(M.D.)と同様に正規の医師であり、「診断・外科手術・処方・投薬」等の全ての「医行為」が認められているそうです。(Wikipediaより)

 対処療法的な西洋医学一本槍ではないところにアメリカの懐の深さを感じます。

 日本では、オステオパシーはあくまで民間療法のひとつと位置づけられています。

 病気予防のために、あるいは病気治療の選択肢を増やす意味でも、注目に値するのではないかと思いました。

 ちなみに、私が代表をつとめる会社「ハーブ・ビジネス・アシスト」という社名は、コンサルティング・ファームらしくないとよく言われます。

 ハーブには漢方薬という意味を込めています。

 「全ての企業が本来もっている自己成長力、自己治癒力を手助けする」というのがコンセプトです。


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何が付加価値活動か?
- 2008/05/09(Fri) -
 前回記事に対してこんな質問が来ました。

 「顧客にとって価値のある活動が付加価値活動とするなら、販売分析などの業務は、別に顧客が求めているものではないので付加価値活動ではないのか?」
 
 という質問です。

 読者の皆さん、いかがでしょうか?

 その方の質問趣旨は、こうでしょう。

 「販売分析などは、こちら側の論理で、売上を増やすための一貫だから、顧客には関係ない」

 でもちょっと考えてみましょう。

 そもそもマーケティングとは、(ここで、ここ最近手に取っていなかったフィリップ・コトラーのマーケティング・マネジメントという分厚い本をめくって)「市場に働きかけることであり、人間のニーズとウォンツを満たすために、潜在的な交換を現実のものとすること」(同著日本語版第4版のP.13より)です。

 例えば、顧客別の商品納入実績を分析して、ある顧客のニーズに合いそうなのに未だに納入実績のない商品が判明したとしましょう。

 その分析結果を踏まえてその商品の紹介を行う、この行為は、もちろん企業経営上第一義的には売上の増加を目的としていますが、マーケティングの目的からすると、その顧客にとって有意義な財の交換を提案するということになります。

 当然、顧客はその交換によって経済的なあるいは別の価値を認識するからこそ交換、つまり購買に応じるわけです。

 相手がほしがっていない物を何らかの強制力をもって、もしくは錯誤に陥れて販売するなどという行為でない限り、販売活動そのものは当然顧客にとって価値あることをやっているわけです。

 良く意味を理解していないお年寄りに金融商品を販売するなどといったような行為はそもそもマーケティング活動ではないですね。
(最近聞いた話で、昨年金融商品取引法が施行される直前までそんなことをやっていた銀行があるようです)


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絞り込み
- 2008/05/09(Fri) -
 クライアント先に行くと、解決したい課題をあれもこれもといくつもあげられるケースによく出くわします。

 問題意識が旺盛なことは良いことです。

 ただ、絞り込みが足りないと感じることが多いです。

 絞り込まないままだと従業員は疲弊します。

 対応が皆中途半端になります。

 結果、やっても何も変わらず、変えられず、疲れだけが残ります。

 大切なことは絞り込み。

 どういう基準で絞り込むか?

 ひとつは、付加価値業務を優先するということでしょう。

 付加価値業務とは、顧客の視点で、価値があるかどうかということです。

 そう言っても、まだまだ盛りだくさんということがあります。

 そんなときは、自らの顧客が誰なのかが見えていないことが多いように思います。

 セグメンテーションターゲティングマーケティング活動の基本です。

 (マーケティングというと、リサーチのことだと考えておられる方が未だに多いようですが、リサーチは、このようなマーケティング活動を行うための情報収集活動のことです。)

 自らの強みを活かすセグメント(顧客層)は誰か、自らの強みを活かすような定義づけができればベストです。


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課題の交通整理、お任せ下さい

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最初は蟻になれ。
- 2008/05/08(Thu) -
 職業柄自分の専門分野に関する本で売れていそうなものには目を通すようにしています。

 全く知らないことが書かれていることはまずないのですが、色んな著者の思考パターンの違いを知ることは非常に勉強になります。

 たった今読もうと手に取った本の前書き(はじめに)の冒頭にとっても印象的な言葉がありました。

 「最初は蟻になれ。次には蜻蛉(トンボ)になれ。そして最後は人間になれ」

 著者がコンサルティング会社で最初に社長から言われた言葉だそうです。

 蟻の目、つまり現場の目線でファクトデータやインタビューコメントを集める。

 次に蜻蛉のようにやや距離を置いたところから、複眼的に物事を冷静に立体的にとらえて問題解決に取り組む。

 そして、最後には人間になって、感情ある他者を説得し動かす。

 いちいちうなずかされました。

 書名は、「定量分析実践講座」(福澤英弘氏著、ファーストプレス)です。

 蟻と蜻蛉は多くのコンサルタントは得意です。

 最大の課題は、最後の「人間になる」です。

 テクニックとしては、ファシリテーションやコーチングが盛んですが、そこに真に他人を思うマインドを持てるかどうか、これは簡単ではありません。


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コンサルタントに最後に求められるのはマインドです

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ファシリテーションフォーラム2008のご案内
- 2008/05/07(Wed) -
 今日は、ファシリテーションフォーラム2008のご案内です。

 今年の開催地は福岡です。

 私も、大阪から参加します。
 2日目の「2-④ ファシリタティブなコーチング」あるいは「2-② 世界のファシリテーションから」に参加できると思います。

 長文ですが、ご興味あれば是非ご覧頂き、できれば当日ご参加下さい。

=引用ここから=

ファシリテーションフォーラム2008」のご案内

当フォーラムは、(特活)日本ファシリテーション協会(FAJ)が主催するもので、2005年から東京、中部、関西、九州のFAJ各支部で行っていた地域向けフォーラムを「ファシリテーションフォーラム」として統合し、全国を対象に開催しているものです。
ファシリテーションに携わる全国の人々が分野を問わず集い、マインドやスキルを高めていくと同時に、分野や立場を越えて、同じファシリテーターとしてつながりを深める場として位置づけております。

大阪からスタートし2回目を迎える今回のフォーラムは、5月24日(土)から2日間、九州・福岡の地で、「ひらく~あなたのつぶやきは、みんなの思いかもしれない」をテーマに掲げて開催いたします。
多様・多彩に広がり動き出したファシリテーションの現場のあり方を事実や事例に基づいて考え、多様な分野や組織、地域での取り組みのエッセンスに触れて、互いの思いをひらいて共有し、ファシリテーションを実際に活かしていくきっかけを掴んでもらうことを狙いとしております。


 *お陰様で、お申込み200名を超えました。
  すでに定員が予測される分科会もあります。
  ご関心のあるみなさまは、お早めに。
  (お申込先サイト:FAJホームページ)
   https://www.faj.or.jp/modules/eguide/event.php?eid=53


(以下、転送・転載大歓迎です!)
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     ファシリテーションフォーラム2008 実施概要      
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1.テーマ  「 ひ ら く 」
          ~あなたのつぶやきは、みんなの思いかもしれない~

2.日 時  2008年5月24日(土) 11:00~18:30(受付開始10:30)
           5月25日(日)  9:30~15:00(受付開始09:00)

3.会 場  福岡国際会議場
         〒812-0032 博多区石城町2-1
         TEL:092-262-4111 FAX:092-262-4701

4.内 容
     24日(土) 11:00~12:30  オープニングワーク
            12:30~14:00  ランチ&ポスター交流セッション
            14:00~17:00  分科会①
            17:00~18:30  懇親交流会(プチ泡の会)
      25日(日) 09:30~12:30  分科会②
            12:30~13:30  ランチ交流セッション
            13:30~15:00  全体会
            (15:15~17:00  FAJ年次総会)

5.対象者  初心者から経験者まで幅広く参加できます。
      (ビジネス、行政、地域、NPO、教育などの分野は問いません)

6.定 員   300人

7.参加費(※いずれもランチ代込みです)
   【2日間参加】   会員 6,500円、非会員 9,500円、学生 3,500円
   【1日目のみ参加】 会員 3,500円、非会員 5,000円、学生 3,500円
   【2日目のみ参加】 会員 3,000円、非会員 4,500円、学生 3,000円
   *参加費を振り込んで頂くまで、分科会などの参加が確定しません。
     すぐに定員になる分科会も予想されております。
     早めのお振り込みをお願い致します。

8.申込み方法  
   ①日本ファシリテーション協会のホームページからお申込ください。
(http://www.faj.or.jp/)
   ②お申込み後、お手元に振込用紙(コンビニ振込専用)が送付
    されますので、届き次第早急にお近くのコンビニエンスストアでの
    お振込みをお願いいたします。
   ※事務局ではSMBCファイナンスサービス㈱に「料金収納代行事務」を
    委託しています。
   ※締切り前に定員に達した場合は、その時点で締切りとさせていただきます。

9.問合せ  E-Mail:forum2008@faj.or.jp
       TEL  :092-871-6728
           (福岡大学エクステンションセンター・廣嶋)

10.主 催  特定非営利活動法人日本ファシリテーション協会(FAJ)
11.共 催  福岡大学エクステンションセンター
12.協 賛  住友スリーエム株式会社、三菱鉛筆株式会社
13.特別後援 特定非営利活動法人国際ファシリテーション協会
14.後 援(予定)
      福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、熊本県、宮崎県、鹿児島県、
      福岡市、北九州市、佐賀市、長崎市、大分市、熊本市、宮崎市、
      鹿児島市、(社)九州経済連合会、福岡商工会議所、
      国立大学法人九州大学、朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、西日本新聞、
      日本経済新聞、NHK福岡放送局、KBC九州朝日放送、
      RKB毎日放送、FBS福岡放送、TNCテレビ西日本、TVQ

15.その他
○【託児】を事前のお申し込みにより受付いたします。
   ○恒例の「泡の会」(懇親会)は精力的に実施いたします。
     ■前泡(前夜祭) 5月23日(金)19:00~「酔灯屋」(天神)
     ■本泡(懇親会) 5月24日(土)19:30~「八仙閣」(博多駅)
     ■後泡(打上げ) 5月25日(日)終了後・場所未定
    ○最終日にFAJ年次総会が開催されます。


【ご参考:分科会一覧】(詳細はホームページでご確認下さい)
       https://www.faj.or.jp/modules/eguide/event.php?eid=53

■1日目(5月24日(土))
1-① なぜ会議で議論できないのか?
      古賀弘規、吉本精樹
1-② 「ワールド・カフェ」の世界へようこそ
      香取一昭、田坂逸朗
1-③ 「見エナイモノヲ見ル」
      宮 仁介
1-④ 【やり方】なのか?【あり方】なのか?【その他】なのか?
      本間直人(NPO法人国際ファシリテーション協会理事)
1-⑤ 楽しい学びの場づくり
      菊地省三(北九州市立貴船小学校教諭)
1-⑥ これからの組織改革
      黒田由貴子、森 時彦
1-⑦ パネルディスカッション革命
      加留部貴行、
      十時 裕(㈱アーバンデザインコンサルタント取締役)
1-⑧ ワークショップの本質を探る
      中野民夫、堀 公俊

■2日目(5月25日(日))
2-① ファシリテーションを使いこなす
      佐藤真一(日田市観光協会事務局長)、田坂逸朗
2-② 世界のファシリテーションから
      奥村睦世、山下茂樹、高田順子
2-③ 多様な思いが合意する瞬間
      FAJ東京支部・国分寺市ワークショップチーム
      (有馬淳、池田和秀、佐藤成臣、山内のり子)
2-④ ファシリタティブなコーチング
      鮫島宗哉、野口和裕
2-⑤ ファシリテーションを使った教育手法
      鈴木まり子
2-⑥ ファシリテーターの倫理観
      青木将幸
2-⑦ ファシリテーターの育て方
      加藤 彰
2-⑧ ファシリテーション・グラフィック研究室
      志賀壮史(こうのす里山くらぶ代表)

以上、計16分科会

=引用ここまで=


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プライベートに仕事に結構忙しいGWでした
- 2008/05/06(Tue) -
 今日でGWも終わりです。

 振り返ってみると、結構忙しくしていたな、と思います。

 家族で近くの緑地へ行ったり、お弁当もって公園に行ったり、久しぶりに料理をやったり。

 料理といえば、ちょっとおいしいレシピを開発しました。

 キハダマグロのブロックに小麦粉をまぶして、ソテー、
 そこに、醤油、味醂、煮きり赤ワイン、そしてこれが極めつけ、すり下ろしリンゴを加えてソースの出来上がり。これをムニエル風にソテーしたキハダマグロに絡めて、もう出来上がり。
 これはなかなかの絶品です。
 小麦粉をまぶすことで、ジューシーさが保持され、ソースは、和とも洋とも言えない、リンゴの甘酸っぱさもある、なんとも微妙な味わいです。

 仕事面では、約3週間後のセミナーのテキストを作り、新しい顧客への提案書を書き、既存のクライアントの新中期3カ年計画用のフォーマットを作成し・・・、なかなか充実していました。

 予定していた本が読めなかったことを除けば、まずますのGWでした。


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異文化に接する
- 2008/05/05(Mon) -
 先日ある伝統ある大企業におじゃましました。

 こんなことをおっしゃっていました。
 「うちは、社内が沈滞していて、若い人も、先輩や上司のやり方を見て、『ここまでやればいいんだ』とばかりにチャレンジをしなくなっています」

 こんな場合どうすれば良いのでしょうか?

 ひとつの方法が、全く異なった文化を持つ他社の人間と接するということです。

 営業系やコミュニケーション系の公開セミナーの場などはその意味で有効かもしれません。

 大企業では、異業種の企業と共同で研修会を催したりすることもあるようです。

 今日の日経朝刊にこんなおとが書かれていました。

 カマスと小魚を一緒に水槽に入れると、カマスは猛然と小魚を襲う、
 カマスと小魚の間に透明なガラスを置くと、最初はガラスにぶつかっていっていたカマスもいずれあきらめる
 恐いのは、ガラスをはずしても小魚を襲おうとしないということ
 つまり、やっても無駄とばかりに諦めてしまったら、チャンスを与えられても動こうとしないということ
 人間も同じでしょうか?
 ところが、新しいカマスを水槽に入れるとそのカマスは当然小魚を襲う、
 そうすると諦めていたカマスは、再び小魚を襲うようになるらしい

 ということは、よその積極的な文化を身につけた異分子を放り込むこともひとつの方策になり得ます。
 但し、その異分子が潰されないように、それとなく保護する、あるいは仲間を与えることは必要でしょう。


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バイオ燃料の新たな問題
- 2008/05/03(Sat) -
 昨年9月の記事「食糧危機の足音?」の中で、バイオエタノールの危うさについて、次のように書きました。

 エネルギー源を化石燃料から再生可能なものに代替する努力は非常に重要です。ただ、その前にエネルギーそのものをもっと効率的に使う努力がなければ、地球全体としての収支は合わないことになります。



 今日のブジサンケイビジネスアイに次のような記事が掲載されていました。

 二酸化炭素の排出量が少ないとして各国で急速に進むバイオ燃料の開発が希少な生物種の生息地を破壊、絶滅を招き、世界の生物多様性減少の一因になっているとの報告書を、生物多様性条約の事務局が2日にとりまとめた。
<中略>
 報告書によると、原料作物の栽培方法によっては土壌中のCO2が大気中へ放出される量が増えるため、バイオ燃料の利用は温暖化防止に貢献するどころか、温暖化を加速させる恐れもある。



 「生物多様性なんて二の次ではないか」とお考えのむきもあるかもしれません。

 地球環境問題は「温暖化」だけではありません。

 生物圏は、それこそ人知をはるかに超えた複雑なネットワークによって成り立っています。

 その中のいずれかのパーツつまり種の絶滅が、全体に対してどんな甚大な影響を与えるか、誰にもわからないことも多いわけです。

 また、「約4分の1の薬の成分は、最初に植物の中に発見されている」という報告もあります。つまり、多様性を維持することは我々自身にとっても未来に向けての可能性を増やすことだと言えます。

 「地球温暖化防止が最優先課題だから、そんなことは言っていられない」?

 昔、「オゾン層破壊」が最も重要な環境問題であった時代(今でも重要ですが・・・)フロンに替えて使用されたHCFCという代替フロンが、後に地球温暖化物質であったことが判明したという歴史があります。

 ひとつのことだけに目を奪われていると、とんでもない誤った方向に進んでしまうことがあります。

 代替エネルギーを開発すること、排出したCO2を固定すること、いずれも重要かつ素晴らしい取り組みだと思います。

 ただ、それと並行して、エネルギーを効率的に使おうという取り組みが産業界はともかく、一般生活者にはなかなか浸透していかないように思えてなりません。


関連記事 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080502-00000080-san-int


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エクセルで役に立つ概算原価計算
- 2008/05/01(Thu) -
 ある会社で概算原価計算をしました。

 その会社では、過去数カ月間の実績時間(作業時間および機械稼働時間)の記録がありましたので、そのデータを使って、概算計算しました。

 まず、同時期の部門別総原価を集計。

 労務費と外注費以外の経費は合算して加工費として一本で計算しました。

 加工費は、部門別の総作業時間(労務費がメインの部門)もしくは総機械稼働時間(実際に機械が運転されている時間および切替時間、機械加工がメインの部門)で割って、分あたりの加工費を計算しました。

 その分当たりの加工費(チャージ)にオーダーごとの時間を掛けてオーダー別加工費を計算し、さらにオーダー別の材料費と外注費の実績値を加算しました。

 対象期間(3ヵ月間)のオーダー数は約1,000件ありましたが、とっても優秀なスタッフがそろっておりエクセルを使って、効率的に集計ができました。

 例えば、部門別オーダー別の時間のエクセルシートを、全部門合併させる1シートにする。
 
 そのためには、オーダーをキーに表をつなぎ合わせる必要があります。

 部門ごとに存在するオーダー番号が異なります。

 VLOOKUP関数などを駆使して短時間に計算してくれました。

 原価計算というと、大規模なコンピュータシステムがなければできないと思われがちですが、このように手軽に役に立つデータ集計を行うことは難しくありません。

 今回は優秀なスタッフに大いに助けられましたが・・・感謝です。


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